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エジプトのカイロ郊外にあるギザの巨大ピラミッドや、ビートルズがアビーロードを歩いている様子など、世の中には忘れられない象徴的な場所や出来事がたくさんあります。このような場所や出来事はどれも有名ですが、撮影された写真は特定の角度から撮られていることがほとんどです。人間と同じように、モニュメントや象徴的な出来事にも、良いアングルとそうでないアングルがあります。象徴的な出来事や場所を今までにはなかった角度から見てみると、何か心揺さぶられるものがあるかもしれません。
エジプト・ギザのスフィンクスの謎を解く
スフィンクスは神話上の生き物で、胸から上は女、下はライオンで、翼(通常はハヤブサの翼)を持っています。神話では謎かけをすることが多く、正解するとスフィンクスが守っている神殿などへのアクセスが可能になるとされています。エジプトのスフィンクスは通常、古代の面影を残す正面から撮影されることが多いのですが、スフィンクスの後ろ側もまた魅力的なのです。
ギザの古代遺跡を訪れた人は、正面から撮られた写真からでは絶対に見ることのできないスフィンクスの下半身をぐるりと囲むライオンの尻尾を間近で見ることができます。石灰岩でできたスフィンクスの大きさは、実際に歩いてみないとわかりません。
セントヘレンズ山の噴火を見つめる登山者
アメリカのワシントン州にあるセントヘレンズ山は活火山で、1980年5月18日に大噴火をしました。この日、別の山を登っていた登山者は、火山が噴火し始めていることに気づきました。約60km離れたアダムス山の頂上付近にいたので、噴火の衝撃的な光景を見ることができました。この写真に写る登山者を見れば、どれだけの噴火だったかは明白ですね。
このような噴火を目の当たりにすると思わず圧倒されてしまいます。だからこそ、この登山者は大噴火を前にヘタり込むことになったのです。
9.11にツインタワーで何が起きたのかを目撃した通行人たち
2001年9月11日に起きた、世界貿易センタービルへのテロ攻撃を覚えている年齢の人は、それが起きた瞬間、自分がどこで何をしていたか覚えているでしょう。一人のカメラマンが、ビルで起こっていることから目をそらし、その光景を直接見ていたニューヨークの男性、女性、そして子供たちにカメラを向けました。出来上がった画像はそれはもう迫力があり、ツインタワーを見ている人々は驚きやショックの表情を浮かべています。
これは誰もが覚えている歴史上の瞬間であり、この写真に収められた感情は世界中の人々が事件を見て感じたものと同じでしょう。
ニール・アームストロング、家族に見守られながら月に向けて出発
1960年代には、アメリカとソ連の宇宙開発競争が現実のものとなっていました。1969年7月16日、ニール・アームストロングとバズ・オルドリンは、月への旅、そして着陸という重要なミッションを果たすため、宇宙へ飛び立ちました。宇宙飛行士の家族たちは、夫や父親がアポロ11号で打ち上げられるのを遠くから見守っていました。写真は、アームストロングの家族がケネディ宇宙センター近くでボートに乗って打ち上げの様子を見守っているところです。
アポロ11号は無事月に到着し、全人類の大きな一歩を踏み出すことに成功しました。それは今もなお、最も歴史的な瞬間の一つとしてカメラに収められています。
ミケランジェロの巨大なダビデ像は、第二次世界大戦中にはレンガで覆われていた
第二次世界大戦中、多くの美術作品が盗まれたり、逆に盗難から守るため隠されたりしました。ミケランジェロの代表作であるダビデ像は、フィレンツェのアカデミア美術館に保管されていました。高さ5.17メートルもあるダヴィデ像を安全な場所に移動させるのは非常に困難なので、美術史家たちは落下物から守るためレンガで像を覆いました。その結果、ダビデ像は戦災を免れ、今でもフィレンツェを訪れる観光客の目に触れることができるのです。
終戦後、ダヴィデ像を覆っていたレンガは美術館修復のために売却され、アカデミア美術館はかつての栄光を取り戻しました。レンガで覆うような保護方法は、当時としては非常に近代的なものだったそうです。
写真家のチャールズ・エベッツが摩天楼にいる労働者を撮影しているところを撮影した写真
長年にわたって象徴的な瞬間となっている写真は数多くありますが、チャールズ・エベッツが撮影した、クロスビーム(横桁)の上で労働者が弁当を食べているモノクロ写真もそのひとつです。 しかし、このレンズには、彼と一緒に高層ビルの上にいた誰かによって撮影されたエベッツ氏の姿が写っています。エベッツ氏は、カメラを持ってしゃがみ、記念すべき写真を撮る準備をしているようです。
しかし、この写真を撮影したレンズの後ろにいる人物は誰なのでしょう?1932年のあの日、エベッツの友人であるトーマス・ケリーが撮影したものだそうです。
スペースシャトル "チャレンジャー号" 離陸後の爆発を見た観客の反応
宇宙は学問における最先端領域であり続け、未だに未開拓の部分が多い分野です。NASAをはじめとするさまざまな宇宙開発団体は、何兆ドルもの資金を宇宙旅行に投じてきました。しかし、すべてのミッションが成功したわけではありません。悲しいことに、1968年1月28日に行われたスペースシャトル・チャレンジャー号の打ち上げも、失敗に終わってしまったミッションのひとつでした。離陸から73秒後、スペースシャトルは上空でバラバラになり、その破片が大西洋に落ちてゆくのが見えました。
シャトルのさまざまな部分で故障が発生し、空中分解を引き起こしたことにより7人の乗組員全員が亡くなるという悲惨な事故となりました。そしてこの写真は、その瞬間を目の当たりにした人たちを収めています。
ツタンカーメンの黄金のマスクの裏側はこうなっていた
エジプト考古学者のハワード・カーターは、王家の谷で手付かずの墓を何年も探し続けた結果、ツタンカーメンのお墓である宝の山を見つけ出すことができました。10代という若さで亡くなった王の石棺を調べた結果、彼のミイラの上には美しい黄金のマスクが被せられていることがわかりました。このマスクは、この時代のエジプトで最もよく知られた芸術品の一つとなっています。
ツタンカーメンのマスクはいつも正面から撮影されていますが、裏面も同じように華麗な装飾が施されています。膨大な数のヒエログリフと、ファラオが被っている頭飾りから垂れる長い棒状のものが特徴的です。
パーマをかける前の画家ボブ・ロスの髪型とヒゲ
画家のボブ・ロスは、その明るい性格と絵画への愛情で知られ、テレビ番組「The Joy of Painting with Bob Ross(ボブの絵画教室)」で一躍有名になりました。幸せそうな雲の絵や、かわいらしい風景画を描くことで知られていましたが、彼を一目で見分けることができたのは、特徴的なアフロの髪型とヒゲでした。ですが画家として有名になる前の彼はストレートヘアでヒゲも剃っていたので、彼とは認識できないほどでした。
この写真は、テレビ番組への出演以前の彼の美学を表しているようです。彼の新しいスタイルは、髪とヒゲにパーマをかけたもので、テレビのパーソナリティとしては人々の印象に残るものでした。
自由の女神像は、実は組み立て前はパリにいた
自由の女神といえば、世界で最もよく知られているモニュメントの一つです。自由の女神は、ニューヨーク港に浮かぶリバティ島と呼ばれる小さな島に建てられています。ですがその前の1878年に開催されたパリ万国博覧会では、自由の女神の一部が展示されていたのです。後にアメリカへの贈り物として運ばれたもので、観客には様々なパーツが公開されました。隣に人が立つと、そのスケール感がよく分かりますね。
自由の女神は1885年6月17日にアメリカ合衆国に到着し、同年に組み立てが開始されました。今でもその姿を間近で見ることができます。
ウィリアム王子にとって不名誉なアングルで撮られた写真
誰かが鼻をほじっているように見える写真や、中指を立てているように見える写真を誰もが見たことがあるかと思いますが、それはすべて錯覚です。2018年4月23日にケンブリッジ公爵ウィリアム王子の第3子となるルイ王子が誕生した後、ウィリアム王子が中指を立てているような姿が写真に収められました。実際には、彼がはまったく異なるジェスチャーをしているところを横から捉えただけなのです。
正面から見ると、実際にはウィリアム王子は3本の指を立てており、自分が3人の子どもの父親になったことを示しています。昔は王となる後継者と、もう1人くらい子供を持つことが重要でしたが、彼にもそれが揃ったようです。
天安門広場に向かう戦車の小隊
歴史の中には、有名な部分よりも忌まわしい部分の方が多いものですが、中国の天安門広場での出来事もその一つです。1989年、天安門広場で学生による抗議活動が行われ、それを受けて政府は軍隊を投入しました。広場には戦車の小隊が派遣され、後に世界的に注目されることとなる出来事に向かう様子が撮影されました。
このような出来事での軍事力の大きさを把握するのは難しいですがが、この戦車の列を見れば当時の軍事力がいかに大きかったかが分かります。
有名なアビーロードを歩く準備をしているビートルズ
ビートルズは世界で最も愛されているバンドの一つであり、そのファッションやレコードジャケットは象徴的な存在であり続けています。アビーロードでのアルバムジャケットの撮影には、彼らの思いが数多く込められています。多くの人がアビーロードを歩くビートルズの写真を見たことがあるかとは思いますが、その日の撮影の様子を物語っているのは、実は舞台裏の写真なのです。ビートルズはこの日ほとんどの時間を、道路をドラマチックに横切るのではなく、お互いに行き来しながら過ごしていたのです。
彼らの衣装もただランダムに選んだのではなく、写真のために慎重に選ばれたものです。そして彼らの音楽はそれを物語っており、最終的にはそれが生きているのです。
タージ・マハルを後ろ側から見てみると、まったく違う体験ができる
インドにあるタージ・マハルは、史上最大の愛のモニュメントのひとつです。1632年、皇帝シャー・ジャハーンが、心から愛した亡き妻ムムターズ・マハルのために建てたものです。霊廟ではありますが、ムガール帝国の建築上の宝石の一つとされています。正面から見ると、左右対称に建てられた荘厳な白い建物はただただ息を呑むばかりです。ですが、後ろから見てみると実は全く違った趣があり、美しさとはかけ離れたものになるのです。
タージ・マハルの後ろを流れる川はゴミだらけで、建物の荘厳さとは対照的なことが分かります。景色を楽しむためには、この建物の正面から見ることをおすすめします。
これは現実なのか、それともクイーンの空想の世界なのか?
いつの時代も人気のある曲というのはありますが、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」もその一つです。この曲自体は6分弱もの長さがあり、かなりの大作です。ミュージックビデオの撮影では、フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコンの4人のメンバーが、大量のドライアイスとスモークを使って、霞がかかったような効果の中歌っていまます。これにより、1970年代の雰囲気を醸し出しながらも、非常に独創的なビデオに仕上がっています。
この写真は、ミュージックビデオ撮影時に撮影された静止画の1つで、各メンバーの1970年代の姿が映し出されています。髪型も間違いなく当時のものです。
エジプトにある特別な眺めを楽しめるピザハット
有名なギザの大ピラミッドは、世界の七不思議の中の一つですが、それには理由があります。この古代の墓は時の流れに耐え、世界の七不思議の中で唯一現存する建造物となり、今でも世界で最も多くの人が訪れる観光名所となっているからです。そして観光客が食事する場所が必要となり、ピザハットは最高の立地に店舗をかまえることができました。観光で疲れた後には、ピラミッドを眺めながら大きなピザを食べることができるのです。
ほとんどの写真はピラミッドだけを撮影したものばかりですが、この写真はまったく別の角度から撮影したもので、現代風にアレンジされている感じがしますね。現代の街と古代のピラミッドが隣り合わせになっているのです。
庭園や周辺のモニュメントができる前のリンカーン記念館
ワシントンD.C.にあるリンカーン記念館は、1914年から1922年にかけて、第16代アメリカ合衆国大統領を記念して建設されました。その周辺の土地はまだ開発途中だったため、リフレクティングプール(反射池)や周囲の庭園、モニュメントはまだ作られていませんでした。遠くから見ると野原の真ん中にポツンと建てられているように見えますが、この頃にはすでにホワイトハウスが建設されていました。
モニュメントの前にある湿地帯は1923年にリフレクティングプールとなり、プールの横のエリアを歩く人たちが見ることができます。
オーストラリアのシドニーにあるオペラハウスを空撮してみたら...
世界中の都市には、その都市を象徴するような歴史的な建造物やモニュメントがありますよね。オーストラリアのシドニーでいうと、最も写真に撮られている建造物はオペラハウスなのではないでしょうか。オペラハウスは1959年に建設が開始され、1973年に完成しました。設計を担当したのは、表現主義を重んじる建築家のヨーン・ウッツォン氏です。この建物は現在、オペラ、コンサート、ダンスなどの舞台芸術作品の上演に使用されており、シドニーの象徴的な存在であり続けています。
オペラハウスといえば正面から見た姿が有名ですが、建物を上から見た姿も非常にユニークです。実は思ったほど建物は幅がなく、薄っぺらいのが分かります。これ知らなかった人多いのでは?
キング牧師による "I Have A Dream" 演説
キング牧師は、現代における最も偉大な演説者、思想家の一人であり、そのキャリアの集大成が "I Have A Dream(私には夢がある)" 演説でした。この演説はワシントンD.C.のリンカーン記念館で行われ、25万人以上の公民権支持者たちが押し寄せました。これは歴史の教科書に載るような瞬間であり、ほとんどの写真はリンカーン像の後ろからではなく、リンカーン像の前にいるキング牧師の姿を捉えています。
この講演にどれだけの人が参加していたかを把握するために、カメラマンはリンカーン像の肩越しに撮影することで、リンカーンさえも彼の演説を積極的に聞いているように見せたのです。
ピサの斜塔の中に入って上を見上げてみると
イタリアといえば、その歴史、素晴らしい料理、そしてピサの斜塔のような建造物で有名です。ピサの斜塔は、ボナーノ・ピサーノ氏によって設計され、1372年に完成しました。この塔は鐘楼として設計されたもので、傾いていることはもちろん想定されていませんでした。外側から見ると塔が少し右に傾いているのは明らかですが、内側から見てみると全く違う景色になります。かつてこの塔を訪れた人たちは、中に入ってさまざまな階層を歩いて見て回ることができました。
今ではそのようなことはできませんが、観光客は傾いた塔を支えるようなポーズで写真を撮ったりして、そのユニークな建築を楽しんでいます。"軟弱な地盤に建てない" ということが建築学上重要であることは、この建物から見て取れますね。
ニルヴァーナのアルバム "ネバーマインド" の赤ちゃんがプールを楽しんでいる様子
ニルヴァーナは、短期間で音楽界のトップに登り詰めましたが、リードシンガーのカート・コバーンがこのバンドの活躍に大きく貢献しました。このアルバムのジャケットには、赤ん坊のスペンサー・エルデンがプールで泳いでいる写真が使われました。アルバムが発売されるやいなや、世界で最も有名なジャケット写真の一つとなり、今でも語り継がれています。最近では、大人になったスペンサー・エルデンがこのジャケットについて語っています。
エルデンは、このカバーがもたらした名声を良く思っていませんでした。赤ちゃんには撮影や肖像権などの同意をすることができないため、選択の余地なく注目されたと訴えています。
自由の女神を空から眺めてみた
自由の女神像は、世界で最も象徴的な像の一つであり続けています。リバティ島を訪れる観光客は、像の中に入って上からの景色を楽しむことができますが、像を上から見るためのチケットは残念ながらありません。その景色を見るためには、ヘリコプターツアーを予約するか、ドローンを使って上から空撮するしかありません。
自由の女神の台座はシンメトリーになっているため、上からの眺めはさらに美しく、太陽の光がちょうど像に当たることで、自由の女神はまるでこの世のものとは思えないような荘厳な雰囲気を醸し出しています。
"スター・ウォーズ 新たなる希望" のイントロの裏側
映画は常に特殊効果を駆使してきましたが、1975年当時は今ほど洗練されていませんでした。ジョージ・ルーカス監督が "スター・ウォーズ 新たなる希望" を世に送り出したとき、そのイントロはこれまでに見たこともないようなユニークなものでした。遥か彼方の銀河の前でスクロールされる文字は、実は従来のコンピューター技術で作られたものではなかったのです。地面に文字を置き、フィルムカメラでスクロールさせて撮っていました。
今ではCGで何でもできてしまうので、このような手法は使われていません。しかし、最先端技術がない時代にどんな工夫がなされていたかを見れるのはとても貴重ですね。
北朝鮮の金日成主席の側頭部にできた腫瘍
北朝鮮の現在の指導者は金正恩ですが、1948年に金日成によって建国されました。金日成は頭の右側にテニスボールほどの大きさの腫瘍があったのですが、それを公表することありませんでした。金日成氏の写真は、腫瘍を隠すために常に左側から撮られていました。この腫瘍は癌ではなかったそうですが、切除されることもありませんでした。この写真は金日成氏を左から撮影したもので、腫瘍がはっきりと写っています。
北朝鮮ではこのような写真は公開されませんでしたが、金日成氏が公の場に出た際は大勢の人がこの腫瘍を見ることができました。
天安門広場での有名な写真を撮影する前の様子
これは中国の天安門広場で行われた学生主導の抗議活動が、軍によって解散させられた際に撮影された写真です。そして写真で象徴的なのは、左奥に小さく写っている「Tank Man(無名の反逆者)」と呼ばれる男性です。この写真からは何事もなかったかのように見えますが、何の罪もない傍観者の知らないうちに、戦車の列がどんどん広場に迫ってきています。これは前の写真でも紹介しましたね。
このような歴史的事件の写真は非常に重要です。なぜなら、これを引き起こした原因にしっかりと向き合い、記憶から消してはならない "ある日" に何が起こったかを正確に捉えているからです。
"The Price Is Right"(クイズ番組)の裏側
"The Price Is Right" は、アメリカの多くの人々が見て育ったクイズ番組の一つです。2007年にコメディアンのドリュー・キャリーに交代するまで、ボブ・バーカーが司会を務めていました。この番組で必ず行われるのが、"Price is Right Wheel" というコーナーです。出場者はこの水車を回して、最終的に豪華賞品が当たるショーケースへの挑戦権を競います。正面から見るとこの水車はとても豪華に見えますが、後ろ姿はあまり豪華とは言えないかもしれません...
裏側はベニヤ板で出来ているだけで、表側をよく見せるためにすべてのお金がつぎ込まれているのが分かります。出場者がこの裏側を見ないことを祈るばかりです。
フィンセント・ヴァン・ゴッホの全盛期の写真
印象派の時代は、生き生きとした色彩と少し抽象的なイメージに満ちた絵画の時代でした。オランダ人画家のフィンセント・ヴァン・ゴッホは、このスタイルの巨匠の一人とされていますが、彼は生涯で1枚の絵しか売れませんでした。ゴッホは何枚もの自画像を描いていますが、このセピア色の写真は、ゴッホの姿を自画像よりも詳細に表しています。
彼の画家としての人生は決して楽なものではなく、精神病院で療養していた時期もあったといいます。芸術は彼の現実逃避先であり、今では彼の絵は世界的に有名となっています。
映画 "スター・ウォーズ ファントム・メナス” の舞台裏
映画 "スター・ウォーズ" では、多くのシーンで精密に作られた小さなジオラマが使われています。これらのジオラマは、特殊効果や異星の背景を必要とするシーンの多くに使用されました。"スター・ウォーズ ファントム・メナス” では、剣闘士のようなテーマでコロシアムで撮影されたシーンがいくつかあります。このコロシアムは実際には非常に小さなスケールで作られており、小さなエイリアンのキャラクターが付け加えられています。
映画の中では、これが小さなジオラマであることは舞台裏の映像を見るまでわかりませんが、細部までしっかりと作り込まれているのが分かります。
天安門広場の抗議行動に参加する2人の若い女子学生
1989年に天安門広場で何が起こったかは誰もが知っていることですが、映し出される映像の多くは、当初予定されていた学生主導の平和的なデモではありません。この写真に写る2人の若い女子学生は、学生の権利について語った政治家の死を悼み、演説者の話に耳を傾けています。広場に立つ若い女性たちの表情は真剣そのもので、誰もがこの後の展開を想定していませんでした。
この写真が撮影された直後、広場には戦車が進入し、軍から逃れようとする人々の群れで混乱することとなりました。
ダラス警官狙撃事件の緊迫の瞬間
屋内でも屋外でも、武装した人があなたがいる場所に入ってきたら、すぐにその場から逃げるのが一番です。ダラスの狙撃犯ことミカ・ザビエル・ジョンソンは、2016年7月7日に5人の警察官の命を奪いました。 ある人は犯人がいた裁判所近くのある建物の上にいて、犯人と近くに隠れていた一般市民の姿を撮影することに成功しました。
これには恐怖を感じますね。この写真を見て、このような暴力行為が二度と起こらないようにすることが重要です。今のご時世、一般市民の保護が最優先ですから。
ノルマンディーの海岸と、D-デイの命運を決めたイギリス兵たち
第二次世界大戦は遠い昔のことのように感じられますが、D-デイ(ノルマンディー上陸作戦)が起こってからまだ77年しか経っていません。ノルマンディー上陸作戦は、この戦争の分かれ道となった日でもあり、多くの命が失われた日でもあります。ここに写っているのは、ノルマンディーの海岸に向かう船に乗った兵士たちと、それに続く戦闘機です。自分の運命がどうなるのかは分かりませんが、国のため、そして誰もが望む戦争の終結のために覚悟を決めたのです。
この日、そして戦争中に多くの尊い命が失われましたが、これらの写真は、決して自由ではない自由のために払われた犠牲を決して忘れないためにあるのです。
アメリカの名作ホームコメディドラマ "となりのサインフェルド" の撮影現場を訪ねる
テレビで最も視聴され続けていて、傑出した海外のホームコメディドラマは数えるほどしかありません。"Seinfeld(となりのサインフェルド)" と "Friends(フレンズ)" は、多くの人が思い浮かべる作品ではないでしょうか。"Seinfeld" は他のホームコメディドラマと同様にセット内で撮影されたため、アパートの各部屋を作らなければなりませんでした。クレイマーやジョージ・コスタンザといった他のキャラクターも同様でした。番組はもう撮影されていませんが、そのセットはみんなの記憶の中で生き続けています。
スペシャルゲストがセットの中を歩き回り、それぞれの部屋がどのようにつながっているのか、また街の風景などを紹介してくれました。
ラシュモア山に彫られた歴代大統領の顔を遠目から見てみると
ラシュモア山のコンセプトは、グットソン・ボーグラムとリンカーン・ボーグラムの父子二人が考えたものです。彼らは、サウスダコタ州にあるラシュモア山の側面に大統領の顔を彫ることを任された彫刻家です。近くで見ると巨大な顔に見えますが、実際にはそれほど大きくはありません。遠くから見た大統領たちの顔は、もはや山の斜面に埋もれてしまっています。
ラシュモア山を実際に見てみたいという方は、サウスダコタ州のブラックヒルズに行けばこの記念碑的な岩石を間近で拝めますよ。
ビートルズが屋上でコンサートの準備をしている様子
1969年、ビートルズはイギリス・ロンドンのサヴィル・ロウにあるアップル・コープス本社の屋上でコンサートをおこないました。最新のファッションに身を包んだ彼らは、集まった人々を最新のヒット曲で魅了しました。今では当たり前のように行われているポップアップ・コンサートですが、当時はまったく新しい音楽の共有方法でした。ビートルズは常に時代の先端を行っており、そのコンサートを上から撮影した写真が残っています。
このコンサートで演奏された曲は、"Get Back"、"Don't Let Me Down"、"I've Got A Feeling" などでした。このコンサートは、彼らが解散する前におこなわれた素晴らしいコンサートの中の一つでもありました。
画家レオナルド・ダ・ヴィンチの "モナリザ" の裏側には何が隠されているのか?
レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた "モナリザ" は、世界で最も知られている芸術作品の一つと言っても過言ではありません。この絵はフランスのパリにあるルーブル美術館に展示されており、毎年、何百万人もの観光客が訪れています。誰もが絵の表側に描かれているモナリザの微笑を見る一方で、絵の裏のパネルを見ることができるのは非常に稀です。絵の反対側には何も描かれていないのですから。
その代わりシンプルな板には、巨匠の手によってつけられたと思われるいくつかの擦り傷や痕跡が残されているのです。
アリ vs リストンの試合を魚眼で見る
モハメド・アリは、史上最も有名で偉大なボクサーではないでしょうか。1965年5月25日、メイン州ルイストンで行われたソニー・リストンとの試合で、彼はリストンを右の強打でノックアウトし、勝者となりました。リストンがダウンしたときに撮影されたのが、この魚眼写真です。実際には小さなリングを数百人の観客が囲んでいるだけなのに、まるで世界中の人々が試合に参加しているかのように見えます。
アリはその後も多くの試合に勝利しましたが、この象徴的な試合の写真は人々の記憶に残っています。普通のスポーツイベントの写真には無い芸術性がありますね。
ファビュラスなラスベガスへようこそ!そして安全運転も忘れずに!
ラスベガス(シン・シティ)は、砂漠の気候を楽しみ、カジノでギャンブルをし、様々なショーを鑑賞することができる楽しい街です。このネバダ州の都市を訪れる人は必ず「Welcome to Fabulous Las Vegas(素晴らしきラスベガスへようこそ)」の看板を目にしますが、その裏にはもう一つの看板があることをご存知でしょうか?その看板はあまり魅力的ではありませんが、ラスベガスに住む人や訪れる人が覚えておくべき重要な注意事項が書かれています。
看板の裏には「Drive Carefully - Come Back Soon(安全運転 - またお越しください)」と書かれています。シン・シティでも運転に気を配り、お酒を飲んだ人は車を運転しないで欲しいということを訴えています。
ロゼッタ・ストーンの裏側とその不思議な空白
1799年のナポレオン時代に "ロゼッタ・ストーン" が再発見された時、それが何か重要なものであることはすぐに分かりました。ロゼッタ・ストーンには3つの言語が刻まれており、これによって歴史家たちは古代エジプト人が使っていた象形文字を正確に翻訳することができたのです。3つの言語とは、ヒエログリフ、デモティック、そして古代ギリシャ語です。このロゼッタ・ストーンは現在、イギリス・ロンドンにある大英博物館に展示されており、来館者はあらゆる角度から見ることができます。
ロゼッタストーンの裏と表は同じではありません。裏面には荒削りの岩肌があるだけで、そこに文字は刻まれていないのです。
ワシントン記念塔の先端につけられた冠石を拡大してみた
ワシントン記念塔は、ナショナル・モールに沿って建てられたオベリスク(記念碑の一種)です。1848年に建設が開始されましたが、その後中止となり、約23年後に再び建設が開始されました。高さは約170メートルあり、かなりの迫力があります。キャップストーン(冠石)はアルミニウムでできており、当時としては非常に高価な素材でした。この冠石の拡大写真を見ると、信じられないほどの輝きを放っているのが分かります。
モニュメントが建設された当初、キャップストーンには何度も落雷があったため、さまざまな保護対策が必要となりました。
マイケル・リチャーズ、"Seinfeld" のクレイマー役になりきる
アメリカの有名なホームコメディドラマ、"Seinfeld(となりのサインフェルド)" でマイケル・リチャーズが演じるクレイマーは、テレビに登場するキャラクターの中で最も個性的な人物の一人です。彼はいつもジェリー・サインフェルドの部屋に大げさな登場をするのが有名ですが、それにはかなりのエネルギーが必要でした。この写真では、リチャードが登場方法を準備している舞台裏を見ることができます。彼の身振り手振りから、この悪名高いキャラクターになりきるには、自身を奮い立たせることが必要だったことがわかります。
舞台裏では多くのマジックが行われており、これは撮影現場で撮られた数多くある写真のうちの一つです。クレイマーは昔ながらのボウリングシャツを着ています。